大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 語源
こばし(えごま荏胡麻)
私:植物の「えごま荏胡麻」の事を飛騨方言では「こばし」というんだよ(ここ)。正直申し上げると聞いた事がなくて使った事のない単語。死語に近い飛騨方言だと思う。
君:語源がわかったのね。
私:わかったよ。答えは土田吉左衛門「飛騨のことば」にあった。形シク「香ばしい」が飛騨方言では形シク「こばしい」になる。つまりは荏胡麻は炒って食す時に香ばしいから「こばし」というのだろう。
君:なるほど、異論はないわね。
私:荏胡麻を炒ってすり潰してウドンに入れるのも経験がない。我が家なら差し詰め、荏胡麻を炒って砂糖や塩で味付けしたタレにして、これを焼き餅に塗る。所謂、「ごへいもち・五平餅」の名前で知られる。急ぎネット検索してみたが、東北地方(福島)に「じゅうねんもち十年餅」という郷土料理があって、まさにそれだった。「えごまもち」「ごへいもち」をキーワードに検索するとかなりのネット情報が得られる。
君:「こばし」は飛騨の俚言かしら。
私:いやいや、そうじゃない。「こーばし」「こーばしあぶら」が見出しで、その下に「こばし」がある。青森県の一部にも「こばし(荏胡麻)」の方言がある。
君:つまり、方言とは素朴なもの、発想は同じ、方言の孤立発生論が語源だったという、いわば平凡な結論なのね。
ほほほ