大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 心の旅路 京都

おけんたい

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私:株式会社CMサイト京都府の方言ランキングアンケート結果、これを一話だけで終わらせるのは勿体ない気がする。今夜の方言千一夜は京都語の第二位「おけんたい(当然、当たり前)」について。
君:ははあ、わかったわ。とうとう飛騨方言についてはネタ切れね。
私:いや、そういう訳ではない。だがしかし気まぐれにフラフラと話題を変えている僕は「えんば(=いいかげん)な」物書きである事は間違いない。
君:そんな前置きはいいから、京都語「おけんたい」の語源がわかったのね。
私:すぐにわかりましたが、その前にお暇な方はまずは、・・・【ああ、京都人】「けんたいな」~消えゆく京ことば~・・・をキーワードにネット検索してくだされば幸いです。村川久夢さんという生まれも育ちも京都の作家の記事がヒットする。・・・明治24年生まれで生粋の京女だった祖母が時々「けんたいな」と言っていたのをふと思い出し「『けんたいな』ってどういう意味やったんやろ?」私には「けんたいな」の意味やニュアンスが思い出せません。インターネットで検索しても全然わからないのです・・・との事。おいおい、この広い日本に京都語を研究してネット発信しているやつはいないのかい。
君:あら、村上様もお気の毒ね。今は生成AIがたちどころに何でも教えてくれる時代なのにね。
私:そうだね。・・大阪弁で「おけんたい」とは何ですか?気兼ねなし。 また,それを受けて,「大手をふって」とか「当然」とかいう場合にも使われているが,語源はわからない。・・とかね。京都と大阪で使われる言葉だ。
君:生成AIのお答えは、語源は不明という事ね。
私:生成AIは現代語の解析には向いているが、語源の解析は不可能だね。なぜなら古書の大半がデジタルアーカイブ化されていないから。国立国会図書館のライブラリーなどがそうだが、ピクチャーの羅列で、これらはつまりは文字起こしがされているわけではない。要するに生成AIが到達不可能な世界に宝の山があるという図式が成り立つ。勿論、僕には古文書をコツコツと読み解くスキルはないので、今までそのような地道な仕事をなさった数々の先人のご業績、つまりは各種の辞書を読んでその恩恵にあずかっているというわけ。
君:各種の辞書情報がまだまだデジタル化されていないので生成AIの知識は不完全という意味よね。
私:その通りです。本日に紹介したいのは角川古語大辞典全五巻、及び東京堂出版・近世上方語辞典。
君:簡単に説明してね。
私:はいはい。角川の記載だが・・名詞・形動ナリ「けんたい」、★近世上方の通言、表向き当たり前である事、建前の上で至極まっとうであるさま、文献は浪花聞書(ナニハキキガキ、1819)、★横柄で威張っているさま、文献は出頬題(でほうだい、笑話本、1773。早稲田大学蔵) 。近世上方語辞典には浪花聞書の記載が有る。ところで近世上方語辞典は昭和39年が初版、角川古語大辞典は昭和59年。つまりは角川がパクリ野郎。でも角川さんが1773年の出頬題の出典を突き止めたのは敬服に値する。日国には更に歌舞伎・散書恋文章・大詰(天保05 、1834)の台詞が紹介されている。日国には他に、見体、見諦、肩帯、剣体、倦怠、兼帯、剣帯、堅体、献替、謙退、以上の10個の漢語が記載されているが、いずれも京都語「おけんたい」とは異なる意味であり、語源ではあり得ない。
君:つまりは原意は「横柄で威張っている事」の意味ね。
私:わかった事は、近世上方の俗語で自然発生した言葉だったという事。「けんたい」の響きは漢語だが、語源は不明だった。権態などの漢字が思い浮かぶけれど。蛇足ながら天下の日国も凡ミスだね。検体・献体の記載がなかった。
君:それはいけないわね。ところで、権態って兵庫県でもうすぐ開かれる百条委員会のテーマじゃないの。 ほほほ

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