大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 近世

べんこくさい

戻る

私:(小)生意気だ、と言う意味で、飛騨方言では形ク「べんこくさい」を使う。
君:久しぶりに飛騨方言の歴史のお話ね。
私:というか、日本語の歴史の話題だね。「べんこくさい」は近世辺りの言葉だろう。或いは古くは中世かもしれないし、近くて近代語かもしれない。
君:飛騨方言の現代語である事は間違いないわね。
私:一般常識として、「べんこくさい」は古代語でない事は明らか。
君:どうしてなの。
私:「何々くさい」という言い方は、名詞+臭い、の複合語。「何々くさし」という言い方が出現するのが江戸時代からだからだ。滑稽本とか、歌舞伎とか。先ほどは角川古語大辞典を片っ端から調べてみた。といっても十分ほど。「弁口也」の記載はあったが「べんこうくさし」の記載は無かった。
君:なるほど。中央、つまり江戸では「弁口臭し」は生まれなかったけれど、飛騨では生まれたのね。
私:現代語としては、青臭い・阿呆臭い・田舎くさい・胡散臭い・血なまぐさい・面倒くさい、等々、幾らでもあるが、一部は近世語(つまりは江戸語)だろうが、多くは近代語だろうね。明治時代の言葉の流行りで、爆発的に語彙が増えたと思うな。
君:つまりは飛騨方言「べんこくさい」はバタ臭くて西洋臭い言い方、つまりは近代語かも、という事かしら。 ほほほ

ページ先頭に戻る