大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 語源

おごる(驕、自ラ五)

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私:飛騨の俚言動詞「おごる驕」は「モグラの通った後に地表の土が山のように盛り上がっている」という意味がある。
君:何か語源につながるものがわかったのね。簡単に一言でお願いね。
私:はいはい。「もぐら」の古語は「うぐろもち」。これは動詞連用形の名詞化で、動詞は「うごもつ・うごもる」。当然ながら「うごめく」などと同根だ。モグラが地中を動くさま。
君:なるほど、「うごもつ・うごもる」が音韻変化して「おごる」になったのね。
私:その通り。共通語「モグラ」は実は近代語。江戸時代にはない。ただし江戸時代に西国では「むぐら」と言っていたが、明治時代まで東京では「うぐらもち・むぐらもち・むぐろもち」などと呼んでいた。言海の記載の通りだが、明治の中期に「むぐら」と言えば「かなむぐら・やえむぐら」などの植物を指していた。
君:あらあら、共通語「もぐら」を言いだしたのは明治の中期以降なのね。
私:その通り。「もぐら」の方言量はざっと50くらいかな。「うぐろ*」「むぐろ*」の系統が多いね。但し、「おごる(モグラが通っている)」という動詞があるのは飛騨方言だけのようだ。この動詞は超多義語で方言辞典には各種の面白い意味が記載されている。例えば、騒ぐ・増える・繫茂する・茎が太くなる・増水する・板が反る・買いまくる・はびこる、等々。地域は割愛。
君:要はどこの地方の方言であれ、「おごる」は意味が伝わらないという事のようね。 ほほほ

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