大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 語源

はちはん

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名詞・はちはん、ですが、当然の事・当然の権利、という共通の意味で、富山・飛騨・愛媛・香川、からのネット情報があります。小学館方言辞典にも、当たり前の事、の項目に詳述、文例などがあります。

さて、不肖佐七辞書・はちはんの語源及び文例について少しお書きしました。ネット情報、文献などを読みますと、久々野町の郷土史に記載の入会地の85%は自由に使ってよいからという説はつまりは民間語源、つまりは間違い、なのでしょうね。

答えですが、はちはんの正しい語源は奉行判のことを指すのではないでしょうか。小学館日本国語大辞典(日国)に、「はちはん(方言)」・気兼ねの要らない事(富山、飛騨、徳島)、と共に、「はちはん八判」・江戸時代、三奉行八人の判を押した証書、の記載があります。つまりは八判さえあれば、これは錦の御旗、誰も逆らうことのできないエースカードという意味です。愛媛・香川の情報にしても、渡航に判が必要だったというあたりから来ているというネット語源情報です。八判でさいの河原を通りぬけ、という川柳が決定打ともなるのですが、古語辞典等には、ついぞ八判の言葉が現れず、文字ハンター佐七は大弱りです。

元々が八判の意味であったものの、大西村、久々野村ではいつしか語源が忘れられ、使用例、つまりは村の入会地の芝は85%までは誰もが自由に使ってよい、という事で言葉の意味が一人歩きしてしまい、それが民間語源として語られてしまった、と言う事なのでしょう。

富山方言「はちはん」のアクセントは平板四拍で飛騨方言と同じです。アクセントは富山は京阪神圏、飛騨は東京圏、にも拘らず同アクセントの共通語彙・はちはん、なのですから、比較的新しい言葉、近世語、つまりは江戸時代、の言葉・八判、と考えるのが常識というものでしょう。

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