大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 語源

えど

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私:飛騨方言「えど」、平板アクセント、は共通語の「よだれ」の音韻変化。つまりは「よだれ」の末尾のモーラが脱落して「よど」になり、更には「えど」に変化したようだね。
君:そんな事、誰でもが簡単に類推できる語源探しだわ。
私:確かに。これが成立した時代が実は問題だね。
君:いつの事かしら。
私:江戸時代だ。つまり江戸と飛騨方言「えど」は同音同アクセントの言葉で成立も同時期というご縁がある。
君:こじつけ漫談じゃないでしょうね。
私:「よだれ」は近世語、厳密には江戸初期。易林本節用集(エキリンボン・セツヨウシュウ、1597[慶長2])に記載がある。活字化はされていないので、崩し字などに興味ある方はどうぞ。
君:いいえ、結構よ。あら、でも一字一画が丁寧で読みやすいわね。
私:そう。それともうひとつ、「エド」は飛騨の俚言のようだね。『日本言語地図』地図画像地図番号119(よだれ涎)の通りだが、尾張・美濃と伊那地方が「ヨド」、北信飛騨寄り・富山北陸が「ヨダレ」で、つまりは飛騨の音韻「エド」は「ヨダレ・ヨド」に取り囲まれている。
君:北陸から伝わったとすれば2ステップで、美濃から伝わったとすれば1ステップというわけね。
私:如何にも。然し、それは誰にもわからない。ひとつ言える事は・・
君:ほほほ、わかるわよ。江戸時代の江戸では「よだれ」。 ほほほ

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