大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 語源学
ほんそ・ほんそこ(奔走)
私:飛騨方言で「ほんそ」は愛児・秘蔵っ子と言うような意味。
君:聞いた事が無いわね。
私:死語に近いだろうね。古い方言資料にはある。「ほんそこ」は奔走子から来ている事は書かずもがな。
君:現代語の奔走とは同根なのよね。
私:如何にも。角川古語大辞典にはびっしりと書かれている。漢語である事も書かずもがな、忙しく走り回って人の世話をする事からの転。「ほんそご奔走子」の記載は俳諧の「西鶴大矢数(さいかくおほやかず)」(井原西鶴、延宝8年(1680年))にある。四千句、本当かね。
君:弓術の「大矢数」に倣って行われた、一昼夜または一日のうちに一人で詠んだ俳句の句数を競う興行ね。つまりは江戸語。
私:伊達錦五十四郡には「ほんそまご奔走孫」の記載がある。
君:これも宝暦2 [1752]で江戸語。つまりは近世語としては中央語。
私:その通り。従って中国や四国地方はじめ各地の方言として残っている
君:つまりは全国区。
ほほほ