大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 動物

ごじごじ(ありじごく)

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私:飛騨方言では「ありじごく蟻地獄」の事を「ごじごじ」という。尤も、今では死語かも。方言資料には記載がある。
君:ありじごく、ってお寺など乾いた軒下の砂地に漏斗状で蟻が脱出不可能な罠を作る動物ね。
私:そうなんだよ。蟻を捕食する。ウスバカゲロウの幼虫だ。蟻地獄の方言量は実に多い。ざっと二百くらいだ。
君:なるほど。「かたつむり」の方言量に匹敵するわね。
私:柳田國男はたまたま「かたつむり」にスポットを当てたという事。蟻地獄もそれなりの方言物語になる。書き出せばきりがない。
君:ゴジゴジは全国共通方言かしら。
私:方言資料によると、飛騨及び岐阜県加茂郡に「ごじごじ」がある。島根県美濃郡に「ごじろ」がある。つまりは「ごじごじ」は俚言といっても差し支えない。オノマトペから来ている言葉に間違いなかろう。砂地の中からゴソゴソと出てくるからでしょう。「こそこそ兵庫県赤穂」というのもある。
君:なるほど、蟻地獄の古名は。
私:「あとずさり・あとじさり」後退、だね。方言となると、これの派生で「あとさり・」「あとしゃり・」「あとじゃり・」「あとっちゃり・」などが全国各地にみられる。これらは古語からの派生語。
君:「ごじごじ」が飛騨及び岐阜県加茂郡の方言という事は広域方言という事かしら。
私:いやいや、「ごじごじ」は飛騨の中でも大野郡久々野町界隈でしか通じない。加茂郡に方言があるといっても孤立発生説という事でしょう。
君:要は、子供が作った言葉だからという事ね。 ほほほ

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