大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 飛騨方言 You Tube Contents

ココリコミラクルタイプ

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私:表題だが、英称 Cocorico Miracle Type もあるそうだが、列記とした日本のバラエティ番組(2001-7 フジテレビ)。存在はつい先ほど知った。 You tube に動画が有るが、断トツ一位のみを紹介、ご興味のあるお方は後は各人でどうぞ。その名も「奥様は地方出身者」、アクセスは282万回。

君:レギュラー出演者の方達ね。
私:そう。松下由樹さんは愛知県名古屋市育ち、加藤夏樹さんは秋田県由利本荘市出身、坂井真紀さんは東京都台東区出身、小西真奈美さんは鹿児島県薩摩川内市出身、村上知子さんは神奈川県横浜市磯子区出身、という事で地方出身者で固められている。このコンテンツ以外にも方言バトルの内容のものが多いが、必ずしも女優さん達はご自身の出身の方言を話すわけではなく、出身以外の方言も卒なくこなしていらっしゃるという点が女優と言われる所以だ。
君:評価はどうかしら。
私:「奥様は地方出身者」にはざっと500ほどのコメントが寄せられていて、全てに目を通した。大半が高評価、素直に笑えるというもの。最大の評価としては完璧な故郷の方言という言葉。これ以上の賛辞は無いだろうね。ただし、言い方が少し間違っている、つまりは語彙の問題、アクセントの問題、また方言区画論の問題、等々、若干の辛辣なご意見も散見された。これに関する学術語としては「ヴァーチャル方言」がある。
君:とは?
私:演劇などに現れる現実の方言のデフォルメ形式の事だ。当世風に言えばこの番組で用いられる方言は「なんちゃって博多方言」等々。
君:学術性も芸術性も無いのね。
私:それは少し誤解があるね。学術性が無いのは明らかだが、芸術性はあるよ。
君:失礼しました。コミカル性。立派な芸術ね。
私:狂言だけが芸術ではない。つい先ほど君がいだいていた芸術性とは、学術的には「方言リアリズム」の事だ。
君:あっ、そうか。文学作品でも重要な点、つまりは筆致よ。永訣の朝/宮沢賢治。おらおらでしとりえぐも。泣けるわ。高校教科書の題材。
私:いや、それもちょっと違うな。要は「方言リアリズム」とは正確性。正確性には方言学のありとあらゆる項目が入ってくる。語彙、アクセントに集約されると勘違いしてはいけない。方言の場合はたったひとつの言葉でも使うべきTPOがある。これが外れると、これはもう生きた方言ではない。「方言リアリズム」を徹底的に追求しているのがNHKの朝の連ドラだ。当然ながら国語学の専門家による方言監修がなされ、方言学的誤謬のない、キチンとした作品が毎朝、放送されている。永訣の朝は詩の世界。「方言リアリズム」は一般的には話し言葉の世界。
君:なるほど、「方言リアリズム」と「ヴァーチャル方言」の関係は能と狂言の関係に比すべきものね。
私:まあ、そんなところだ。ココリコミラクルタイプは、気楽に方言を楽しめる、という芸術作品だ。
君:ところであなた、実際にテレビ番組は見たの?
私:いや、一度も。当時と言えば働き盛り、何よりも医学の勉強。テレビの娯楽番組は毛嫌いしていた。
君:あらまあ、でもわかるわ。つまりは当時のあなたは根暗で、怖い人だったのね。
私:そんな僕も年を取ったという事なんだよ。気が付けばおじいちゃんだ。
君:少しは丸みが付いたという事ね。ほほほ

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