大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 方言学
打保(うつぼ)
私:屋号も方言の一種であると考えて今まで書いてきたが、今日はまた更に発展して、全国的に見ても珍しい飛騨の苗字・打保(うつぼ)について。
君:JR高山線打保駅があるし、打保は飛騨の地名よね。
私:いかにも。打保の姓は240人程度で激レアな苗字、半数が岐阜県、然も高山市という事で、紛れもなく飛騨に特有な苗字だ。
君:江戸時代に打保を名乗る武士がいらっしゃったわけでもなさそう。地名や苗字の語源が自然地形に由来するという仮説に基づき、1875年(明治8年)2月13日に公布された平民苗字必称義務令の時に出来た苗字かしらね。
私:まあそうだろうね。
君:打保姓の語源は。自然地形といってもピンと来ないわ。
私:無理もない。あくまでも仮説だが、うち内+ほ保、が語源ではなかろうか。「ほ保」は中世の荘園の一部を構成する行政単位として用いられ、そこには人々が居住し、集落を形成していた。「保」は集落を含む広い意味合いで使われていた。つまりは、うちほ、は周囲をぐるっと山に囲まれた集落という意味。打保駅に立ってみると実感できると思う。
君:あくまでも仮説ね。ぐるっと山に囲まれ、というのは飛騨の大半の集落の共通項よ。
ほほほ