大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 方言学

牛丸(うしまる)

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私:屋号も方言の一種であると考えて今まで書いてきたが、今日はまた更に発展して、全国的に見ても珍しい飛騨の苗字について。
君:牛丸姓は江戸時代の男性の名前かしら。
私:いや違う。牛丸は全国的には2700人前後らしいが、過半数近くが岐阜県、然も高山市という、飛騨にユニークな珍しい苗字です。由来は高山市荘川町牛丸(旧荘川村牛丸)から来ている苗字でしょう。
君:荘川町牛丸は御母衣ダムの入り口辺りの地名ね。荘川高原スキー場やゴルフ場辺りを言うのね。牛丸は古くからの地名なのね。
私:連勝時の文明15年(1483)の本尊裏書に「飛騨国牛丸」の記載がある。
君:なるほど、中世には存在した地名。場所は白川街道で牧戸村に続く要所よね。
私:上滝(かみたき)金山があって、慶長年間には大いに栄えたんだよ。化石も多く、牛丸ジュラ紀化石と呼ばれている。
君:村の一部はダム湖底になったのね。
私:その通り。
君:全村が離村という事だったのかしら。
私:いや、違う。牛丸村出身の人々が明治に一斉に牛丸姓を名乗り始めたという事じゃないかな。
君:つまりは江戸時代までは村の名前、明治以降は更に足す事の飛騨のユニークな姓という事ね。
私:そう。今でも地名は残り、人は住み、同名のバス停もある。未確認だが、不思議な事に荘川町牛丸には牛丸姓が無いようだ。牛丸姓は主に旧高山市街に多い苗字。
君:多いといっても、全国的には非常に珍しい苗字なのよね。 ほほほ

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