大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 愛知県の方言
でんち
私:家内と温泉に出かけて、家内が唐突な感じで私に・・ここに置いていたのに、でんちをどこにやったの?・・と聞いてきた。
君:それで。
私:私がキョトンとしていたら、真っ先に家内が気づいた。
君:とは。
私:・・名古屋では、丹前とか羽織とかチャンチャンコとか言う着物を「でんち」というのだけれど、これって若しかして名古屋の方言なの?・・という感じ。
君:あなたは電池の事かと思ってキョトンとしたのね。
私:・・なあんだ、君の羽織の事かい、それならクロークに釣るしておいたよ・・と答えたのだけれどね。ところで飛騨では、どてら、とか、綿入れとか、あれこれ言い方があるなあ。家内には・・「でんち」は多分、方言だと思うけれど資料がないからわからない・・と答えた。
君:では、結論をお願いね。
私:殿中羽織を「でんちゅう」とか「でんち」という言い方があって全国の方言になっている。名古屋はそのひとつ。なんと土田吉左衛門「飛騨のことば」にも「でんち・でんちこ(益田郡)」があった。他に飛騨の方言としては「せつき・ちゃんちゃんこ(大野郡)」「どんまり・どんまる(吉城郡)」「どーまり・どーまる(全飛)」など。
君:いろんな言い方があるわね。語源は。
私:「せつき」は俚言で、その語源は不明と言わざるを得ないが「せつ」+「き着」に分解できるかもしれない。「ちゃちゃんこ・ちゃんこ」は志那人の服装の一種、近代語の東京語、で昭和の菜本文学にも出てくる言葉で、季語は冬。「どうまる胴丸」は中世の札(さね)仕立ての鎧の一種だ。
君:「殿中」は御殿の中の意味ね。
ほほほ