大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 幼児語
おちょだま(お手玉)
私:お手玉の事を飛騨方言で「おちょだま」と言うが、どうも成立は昭和辺り、意外に最近の言葉のようだ。明治の国語辞書・言海には「手玉」しかなく、大言海(昭和31)に「おてだま」が出現する。
君:今日は飛騨でどうして「おちょだま」になったのか、という謎解きのお話ね。
私:謎解きというほどでもあるまい。要するに幼児は直音(た・つ・て・と)が苦手で、拗音(ちゃ・ちゅ・ちぇ・ちょ)を話す事からはじまる。たまたま、「ちぇ」が「ちょ」になったから、というのが理屈じゃないかな。
君:乳児の舌は「おてだま」の発音が困難で、「おちょだま」の発音が容易だから、という事ね。
私:そう。幼児は「お」も「だ」も「ま」も言い易い。
君:大人が「おてだま」と言ったのを幼児が聞いて「おちょだま」と発音するも、大人は発音矯正をしなかったために、いつの間にやら子供の間で「おちょだま」が定着したのでは、という説ね。荒唐無稽ね。
私:確かに。但し、この症状は機能性構音障害とも言うが、なかなか拗音から脱出できない幼児に対しては粘り強い発音教育が必要になる。年少さんでカ行音・ガ行音を全く発音できていない場合とか、5歳になってサ行音・ザ行音・ツの音が正しく発音できない場合は医師に相談するとよいだろう。
君:あくまでもひとつの物の見方を示したかったのよね。
ほほほ