大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム
西日本優位の方言語彙
私:方言の言い回しには東西対立というよりは、主に西日本で話され、逆に東日本では話されない言い回しというものがある。
君:順接確定の「何々じゃけん」などかいい例よね。
私:そう。そもそもが東西対立ではない。古代日本語は日琉祖語で北アルプスより東は蝦夷(えみし)の国だったから、このような古代の語彙は西日本の方言という事になる。
君:方言の東西対立が顕著になるのは江戸時代以降ね。
私:そんな感じだな。今日はもう一つ、「はゑ南風」について。
君:文字通り、南からの暖かい風の意味ね。
私:そう。沖縄辺りでは「ふゅー」の音否になる。西日本には「黒南風くろはえ(梅雨の訪れを告げる風)」「荒南風あらはえ(梅雨の真っただ中の激しい風)」「白南風しらはえ・しろはえ(梅雨明け、夏本番を予感させる風)」の言葉がある。
君:なるほどね。「はゑ」の語源は。
私:動サ変「はゑ破壊」じゃないかな。くずれる事、こわす事、の意味だ。日葡辞書にもFayeがある。西日本では「はいのかぜ」と言う地域も多く、沖縄では「ふぇーぬかじ」などとも言う。
君:「はえ」が風である事の意味が判りづらくなったという事で、後世の西日本の人がわざわざ「はいのかぜ」と言うようになったのね。沖縄も然り。
ほほほ