大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム いろは歳時記

てんづく,まぶる,だり

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私:「いろは歳時記」の一句、「てんづくまぶり だりか来んかと あぜに立ち」。この川柳のお題は怠け者。
君:句の内容を簡単に共通語で説明してね。
私:「てんづく」は天竺の事。つまりインドの古名、これが多義語化して飛騨方言では遠い所、つまりは空の意味になった。飛騨方言他ラ五「まぶる」は「凝視する」という意味だが、語源は判然としないね。土田吉左衛門「飛騨のことば」には「まなふる」の意か、との記述があるが、もとより古語にはないし、民間語源の域を出ないだろう。句の意味としては・・じいっと空を見上げて、誰か来ないかな、と畔にたつ怠け者・・という事。
君:山の頂上を飛騨方言で「てんかち・てんづく」などと言うわね。
私:てっぺん天辺は漢籍にテンペンがある。日葡辞書にテヘン tefen があるから、てっぺんの音韻は江戸時代あたりからという事がわかる。
君:古語に自ハ四「まなぎらふ(目にギラギラと映る)」があるわよ。「まなふる」説も捨てたものではないと思うわ。 ほほほ

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