大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム いろは歳時記
ながづけ,ひねくもじ,にたくもじ
私:「いろは歳時記」の一句、「ながづけは ひねくもじから にたくもじに」。この字余り川柳のお題は、飛騨の漬物。
君:句の内容を簡単に共通語で説明してね。
私:その前に、この川柳は飛騨にある各種の漬物を羅列した一種の言葉遊びなので、共通語での判りやすい別の例としては・・・ほうじ茶や 麦茶に昆布茶に 玄米茶・・・のような感じだね。
君:なるほど、「くもじ」は女房詞の代表だわね。「く」で始まる言葉の判じ物で、★漬物(茎のある植物)、★にんにく(臭し、から)、★還御(くわんぎょ、天皇が行幸から帰る事)、★酒(九献、元々は酒宴の意味)を意味するのだけれど、今回は漬物の意味ね。
私:その通り。「ながづけ」は長漬けと書く。蕪を葉っぱごと漬けたもので、これは塩分を多くして長く貯蔵する事から生まれた言葉。「ひね古・陳」は古語にある。古い穀物の事。従って飛騨方言「ひねくもじ」は長漬けが越年してしまったものをさす。ひねくもじは腐敗が始まる直前の状態といってもいいので、最終手段としては「ひねくもじ」をグツグツと煮て食べるのが「にたくもじ」。故郷の味です。ぶっ
君:なるほど、蕪を漬物にして二年に渡って最後の最後まで食べちゃうのね。私は食べた事がないわ。
ほほほ