大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム いろは歳時記

めっそ,ちゅうちゅうだーけ

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私:「いろは歳時記」の一句、「めっそでわけて ちゅうちゅうだーけ」。この句は生活を歌ったものだが、子供のお遊びに使われる言葉だね。
君:まるで呪文ね。句の内容を簡単に共通語で説明してね。
私:「めっそ」は全国共通方言で、「目分量・だいたいのところ」という意味。語源は不明と言わざるを得ないが、大胆な仮説を述べさせていただくとすれば「もくそく目測」。大人がそういうのを子供が真似て、いつのまにか「めっそ」になったのだと思う。「ちゅうちゅうだーけ」、これは飛騨だけの音韻だが、元の音韻は「ちゅうちゅうたこかいな」だね。
君:そういえばあるわね。子供が十の数を数える時の決まり文句ね。
私:その通り。全国的にバリエーションがある。すごろく用語「ぢゅうに(重二)」は二の倍、つまり四を意味し、「ちゅうじ」「ちゅうに」に変化した。これが転じて「ちゅう」は2の意味。従って「ちゅうちゅう」は四が二つで八を意味する。タコの足は八本なので、「たこかいな」は「ちゅうちゅう」の意味の説明になっているんだよ。「ちゅうちゅうたこかいな」は一語ずつ話すと九拍だが、休みの拍を入れると十拍になる。
君:十を数える子供なりのやり方という訳ね。
私:うん。京都では「ちゅうちゅう高いの塔」、大阪では「ちゅうちゅうたまかいのじゅう」という事か多い。
君:肝心の句意の説明をお願いね。
私:おっと失礼しました。つまり・・皆で拾った栗などは、体裁だけは数えながら分配だが、実際のところは大雑把な目分量で分配します・・というもの。
君:ほほほ、子供なりの分配の法則ね。今回は方言学の話題ではなく、流石に柳田国男の民俗学の命題よね。でも素朴な学問である事には違いはないわ。 ほほほ

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