大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム いろは歳時記

ぼっかさ,おねる

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私:「いろは歳時記」の一句、「ぼっかさは 背中に山ほど 荷をおねて」。
君:句の内容を簡単に共通語で説明してね。
私:「ぼっか歩荷」は民俗学用語。戦前あたりの背中に荷物を背負い運ぶ生業。飛騨方言では敬称「さ(=さん)」を付ける事が多い。現在でも北アルプスの山小屋に荷物を運び入れる職業として続いている。ラ下一「おねる」は俚言動詞じゃないかな。「背負う」という意味だけれど。特に真冬の北アルプス越え、別名が「ぶり街道」の野麦峠を超えて、富山湾のブリを信州松本まで歩いて運んだ人達。
君:俚言ともなると語源が俄然、気になるわよね。
私:そうなんだよ。小学館・日本方言大辞典には「おいねる負」の記載があった。京都府はじめ西日本の方言動詞のようだ。
君:なるほどね。他ハ四「おふ負」連用形「おひ」というわけね。
私:ご名答。
君:では、「ねる」とは。
私:よくわからないんだよ。あまり深追いしないほうがいいね。でも、松尾芭蕉にあるよ。
君:芭蕉ね。
私:俳諧・更科紀行。「おひねもの負物」、背負った荷物の意味だが、これもよくわからない言葉だね。完了・過去「ぬ」なら、所謂ナ行変格、連用形は「に」でしょ。
君:芭蕉に聞いてみなければわからないわ。 ほほほ

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