大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム いろは歳時記
べったりもち,やわい,はなもち
私:「いろは歳時記」の一句、「べったりもち としとりやわい はなもちも」。
君:句の内容を簡単に共通語で説明してね。
私:飛騨方言「べったりもち」は糯米だけの白い餅、「としとり」は越年、「やわい」は準備、「はなもち」は盆栽の一種だが、雑木の枯れ枝に小刻みにびっしりと餅を巻き付け、正月の飾りとするもの。つまりは年末の正月準備を詠ったもの。意訳してみよう。白い餅は正月の準備ですが、花餅も正月の準備です・白い餅と花餅の両方がないと飛騨の正月とは言えないのです。
君:「べったり」の語源は。
私:「べったり」は飛騨方言特有のオノマトペともいえるが「ねっとり・ねばねば」の意味。これに対するのが蓬を混ぜて搗く草餅。触感は違う。草餅はパサパサしている感じでネバネバ感はない。
君:「としとり」はよいとして、「やわい(=準備)」の語源は。
私:「いはふ祝」他ハ四(他動詞ハ行四段)が語源だと思う。正月を祝う、という直訳では誤解を生む。原義はそれでいいが、やがて「祝う準備をする」という意味で使われるようになったのだろう。ハ行転呼の例だね。二つの仮説に基づいた佐七の説なので、若し間違っていたらごめんなさい。
君:語源のいいところは確かめようがないという事。「説」は大いに結構よ。
ほほほ