大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム いろは歳時記

うしんもう,それ

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私:「いろは歳時記」の一句、「うしんもう 田うち しろかき それもひく」。
君:句の内容を簡単に共通語で説明してね。
私:飛騨方言の部分としては「うしんもう」「それ」、牛と橇の事。
君:つまりは田植えの準備の句ね。
私:そうなんだが、夏の句だね。「しろかき代掻き」は自カ四「しろかく代掻」の連用形で、田植え前に水を張り泥の田んぼにする作業。田打ちはソリで田を起こす事。
君:といっても季節は五月で夏なのよね。
私:そうだね。八月が秋というのも納得しがたいし、正月を初春というのも。まことに季語の問題はややこしい。ひとつひとつ季語辞典で確かめるしかないね。
君:今はオンラインチェックの時代よ。季語と歳時記 国立情報学研究所の季語検索システム
私:その手があったか。「しろ代」は田んぼの古語だね。ひとつには古代、大化の改新の頃までの面積の単位だ。日本書紀では頃の字を当てる。一代は段の50分の1。大化の改新後は町・段・歩となったが、一代は和銅六年までは七歩二分、以後は五歩。
君:つまり代は面積単位としては次第に使われなくなったのね。
私:そう、ただし田んぼの意味で現代語に生きている。
君:それはともかく、飛騨方言について語らなきゃ。
私:牛の方言はざっと百以上、「べこ」の類が有名。書き出せばきりがない。「うしんもう」は飛騨の俚言です。
君:どうやら「それ橇」も飛騨の俚言のようね。 ほほほ

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