大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム いろは歳時記
ねこだ,なつみ
私:「いろは歳時記」の一句、「やきめしを ねこだに なつみ 友だちと」。
君:句の内容を簡単に共通語で説明してね。
私:これは春の句。たまりを付けてこんがりと焼いた握り飯を背負い袋に入れて 山菜採り 友だちと。
君:「ねこだ」が飛騨方言ね。
私:一応はそういう事になる。「ねこだ」そのものは古語で、藁の筵の意味の事が多いかな。柳多留-3、百姓はねこだのうへで死にたがり、などという笑えない句もある。但し、飛騨方言の「ねこだ」は藁で編んだ背負子(しょいこ)の事。平たく言えば藁性リュックサック。語源が気になるが、筵の意味では寝こだ、背負子の意味では、「おねる(背負う)」連用形「ね」+「こ子」あたりからの言葉でしょう。
君:「なつみ」は菜摘み、つまりは山菜採りの事で、これも俳句の季語につき、飛騨方言かどうかは微妙ね。
私:古風な言い方には違いない。句意としては、春の山にはワラビ、ゼンマイがいたる所に一斉に顔を出し、仲良し友達とピクニック気分で出かける事の楽しさ、という事だね。
君:それに背中の焼きおにぎりのぬくもりが伝わってくるわよ。それに、そよぐ風、ポカポカ陽気。
ほほほ