大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 中部方言「みえる」
タ下二助動詞「つ」連用形
私:中部地方に広く使われる尊敬語表現「みえる(=いらっしゃいます)」は、は主格を示す格助詞「は・が」にしか接続しないし、動作に対しての尊敬の表現は必ず接続助詞「て」が使われるという。これは実は小学館日本国語大辞典全20巻(日国)の記載。
君:国語辞典と言う以上に全国の方言についても記載しつくしている感じの辞典ね。
私:日本で最も権威ある辞典といったところか。敬意を払わないといけないが、実は・・・接続助詞「て」・・・の記載には少なからず違和感を覚える。
君:つまりは、助詞というよりも、タ下二助動詞「つ」連用形でどこがいけないのか、という素朴な疑問ね。
私:簡単なお浚いだが「つ・ぬ・たり・り・き・けり」で奈良・平安の完了・過去の助動詞。この辺りの知識は高校古文の期末テストレベル。ギア方言の「みえる」に完了・過去のニュアンスはない。山田さんはこの辺りを敏感に察して「接続助詞」という言葉を作ったのだろうね。
君:山田孝雄の山田文法ね。
私:敬愛する山田先生へ、助詞の定義は名詞への接続と活用しない事、だから「みえる」に上接する動詞連用形は名詞なのか、という命題に佐七は昨日以来、悩んでいるのでございます。
君:「山田先生も教室で給食を食べてみえます」・・・食べる、は名詞じゃないわね。
私:各種の文法書を読み直してみたが、・・・接続助詞「て」はタ下二助動詞「つ」連用形によるという説が有力・・・とか、書かれている事が多い。忖度って事かね。
君:再び、ギャフンね。つまりはどうでも良い事。
私:でも知っていないと教養が足りないと言われそう。
君:ついでながら・・・あらためて考えてみる・・・この場合の「みる」は形式動詞かしらね。・・・あらためて考えてみえる・・・この場合の「みえる」は尊敬の形式動詞という事で。
ほほほ