大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 古代の飛騨方言
fossil, earthware, and DNA vs. bone and language
私:今日は敢えて英語の表題で。
君:いやだ、日本語に訳してよ。
私:「化石・土器・遺伝子」対「骨と言語」。
君:意味が判らないわ。
私:日本で、という枕詞が必要だが、「数万年以上も変わらずに残るもの」対「百年単位でしか残らないもの」、という意味。
君:なるほど縄文の化石・土器は現在に残り、現代人の遺伝子は太古の時代とあまり変わらないわね。デニソワ人遺伝子すら現代の日本人に刻み入れらているのよね。
私:うん。ところで日本は酸性土壌という考古学上は致命的な難題を抱える。日本の国土では骨が簡単に溶けるという事。これこそが日本に現生人類の骨が数えるほどしか見つかっていない最大の原因。つまりは奇跡的に見つかった骨は例外なく巨大な石灰岩洞窟内だ。そこに太古の人々が住みかつ死者をその洞窟内に埋葬したんだよ。このようなケースにおいてのみ現代に至るまで太古の骨が残る。日本の人類学者はこのような厳しい条件下での考古学研究を強いられるんだ。更にはそのような洞窟は後代には動物の住処になる事もある。牛川人だが、最近はどうも単なるクマか何かの骨という評価に成り下がっている。やれやれだね。ところで沖縄の湊川人は列記とした日本の現生人類です。複数の人骨が見つかり約1万8000年前のものと推定されている。日本人のルーツを知るのに貴重。国宝といってもいいね。
君:湊川人は日琉祖語を話していたのかしら。
私:断じてノー。湊川人は沖縄に縄文人が住むようになる随分前に滅亡したらしい。湊川人は湊川語を話し、縄文人は縄文語を話していたと考えれば、ぶっ、間違いないでしょう。日琉祖語の成立は更に遅く紀元後3世紀から6世紀頃。奈良時代の上代日本語が成立するちょっと前の事なんだ。縄文時代というよりは古墳時代あたりかな。日琉祖語すら空想語だからね。誰も知らないんだよ。日琉祖語が倭語の母語であろうと僕は考える。形而上学というか、こうなるともはや哲学だな。言い換えれば思想です。実は柳田國男が南西諸島を旅行しまくって日本語ルーツの南方説を記載している。僕は何のことはない、熱心な柳田信奉者という事。ホント、彼は天才だ。要するに、太古や古代の骨と言語は現在に残っていないので言ったもの勝ちの世界だ。それが返って皆を古代ロマンに駆り立てる。学問とは程遠い空想の世界。
君:化石ってどんな事が判るのかしら。
私:矢じりに使う黒曜石という石がある。放射性同位元素による測定でピタリと産地がわかるんだよ。なんと伊豆七島のひとつ神津島の黒曜石は関東一円の縄文遺跡で発見されている。縄文時代に既に関東がひとつの経済圏であった動かぬ証拠。
君:問題はその交易に用いられた言葉、縄文語ね。
私:だから言ったでしょ。古代の石は現在も残っているが言葉は残っていない。そんなの身振り手振りの物々交換だったに違いない。言葉なんて要らないよ。
君:どうしてそんな事がわかるのかしら。
私:そういえばそうだね。きちんとした言語があったのかもしれないね。
君:真相は闇の中。古代ロマン。
ほほほ