大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 古代の飛騨方言
デニソワ人 Denisovans, Denisvan hominin
私:2008年に人類史上の輝かしい発見があり、2010年の Nature に報告された。アジア人の祖先・デニソワ人。ロシアのデニソア洞窟が発見場所。
君:アジア人の祖先の意味が判らないわ。
私:最近の人類遺伝学の発展は目覚ましく、とてもついていけないレベル。デニソワ人については高校世界史あるいは高校生物の教科書への記載は皆無の状態です。高校世界史といえばペキン原人とか、ジャワ原人とか、習ったよね。
君:ええ。
私:人類はサルから進化した、という説は落語の世界(つまり一万年後にサルは人間になる)。そうではなくて人類はサルとの共通祖先から進化し、原人を経て現生人類、つまり我々、に進化した。
君:原人は皆、現生人類に滅ぼされたのね。
私:多分。ところで現生人類といえばサピエンスであり、現生人類のアフリカ人のたった一人の女性 "mitochondrial MRCA," i.e., matrilineal most recent common ancestor (MRCA) の子孫である事が知られている。彼女は女子を十人ほど生んだ奇跡の母親であり、彼女の娘たちの子孫が全世界に散らばった。ところがネアンデルタール洞窟で見つかった骨DNAがサピエンスの骨DNAと違うどころかヨーロッパ人は実はサピエンスとネアンデルタール人の混血であり、なんと日本人を含めて現在のアジア人にもネアンデルタール人の遺伝子が存在する事が判明した。
君:わかったわ。デニソワ人も現生人類であり、その遺伝子はサピエンスでもなく、ネアンデルタール人でもない、つまりは遺伝子学的に第三の現生人類・デニソワ人が発見されたのが2008年という事なのね。
私:その通り。デニソワ人が現生人類である証拠は混血が子孫を残すかという事。事実、第一発見のデニソア人は13歳前後の少女("Denisova 3" or "X Woman"と命名)で、遺伝子分析の結果、母親がネアンデルタール人、父親がデニソワ人であることが判明した。ここから現代人におけるデニソワ人遺伝子の研究が一気に進む。2024年には三千人の日本人の遺伝子解析結果が公表され、長らく教科書に記載されてきた "dual-structure model"、つまり「縄文人から弥生人へ」の考えが間違いである事が判明した。日本人にもデニソア人とネアンデルタール人の血が流れている。
君:なかなか飛騨方言の話にならないわね。
私:おっとそうだった。飛騨というのは特殊な地方で縄文土器は見つかるが、弥生遺跡はひとつも見つかっていない。縄文時代から両面宿儺の古墳時代へと移行したんだよ。
君:両面宿儺の民族は縄文人の子孫ね。
私:勿論だ。更に一言、縄文人の前に飛騨というか日本列島にもデニソワ人が住んでいた。飛騨人を含め我々日本人は縄文人とデニソワ人の混血がスタート、ここに更に弥生人の遺伝子が加わった。
君:なるほど、あなたの言おうとしている事が判ったわ。元祖飛騨方言はデニソワ語であり、縄文語でもなく弥生語(倭語)でもない、という訳ね。
ほほほ