大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 卑罵語
おけ(やめろ)
私:「感嘆措く能わず」、かんたんおくあたわず、とは「感心せずにはおられません」という最大限の誉め言葉。動カ四おく「措」は置と同じ意味で、さしおく・そのままにしておく、という意味だね。この真逆の言い方、つまりは卑罵語の表現としては、飛騨方言ではため口の命令形という事で、「おけ」という言い回しになる。
君:「(手を)おけ。(なにもするな。)」という意味ね。
私:うん。別の言い方としては、例えば、共通語「覚えておけ」も、意味が通じるものがあるね。
君:「おぼえておいて、それをそのままにしておきなさい」という意味の命令形ね。「いったん覚えたら決して忘れるんじゃないよ」というような強い念押しの意味なのね。
私:そう。この場合の「おく」は「あらかじめそうしておく」という意味なので、「覚えておけ」というのは「そんな事も知らなかっただなんて、常識がないね、事後の為によく覚えて決して忘れる事のないように」という意味が加わり、非常に強力な命令形の表現だ。
君:ぶっきらぼうな命令形はよくないわね。「およしになったほうがよろしいかと思いますが、いかがなものでしょうか」位が無難だわね。
私:それじゃあ、面白くない。ここは卑罵語のコーナーだからね。飛騨方言では「おけ」だけじゃなくて、「おけよ!」「おけって!」「おくんじゃい!」「おかんとおこるぞ!」「おけんのかよ!」などの言い方もあります。
君:わかったさ。おきないよ(=おきなされよ)。
ほほほ