大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 接尾語
がる(接尾ラ五)その三
私:「がる(接尾ラ五)」については既に二編お書きした通りだが、語源は「くあり」、つまりカリ活用ではないかと主張した。
君:本日はその説の敷衍ね。
私:いや、そうではなくて。
君:ほほほ、間違いに気づいたのね。
私:そう言えなくもない。中村幸弘「日本語の形容詞たち」ISBN978-4-8421-0817-9 の21ページに、「がる」は「げあり気在」の約音、との説が紹介されていた。なるほどね。
君:いわば定説ね。
私:そう言えなくもない。語源というものは結局はよくわからない代物で、真実は不明。書の説明の続きは、連濁で「げあり」に変化した結果なのであって、元々は「けあり」ではないか、とも。そして肝心の「け気」が和語なのか漢語なのか、判然としないとも書かれている。
君:上代語である事は間違いないわね。
私:うん、「がる」は平安文学に出てくるからなあ。
「しらか」「ただか」の「か」
形容動詞語幹末に来る「か」
「やか」「らか」の「か」
「のどか」の「か」
等々と同根と考えると和語で決まり。その一方、「気」の呉音「ケ」が類似の意味を示し気色(けしき)・脚気(かっけ)などの語の構成要素となるので、両者が「気」の漢字を充てる事が多く、区別が困難になったようだ。
君:学者様の頭痛の種にあなたが同調して悩む必要ないわよ。
私:あれこれ考えていると、語源はカリ活用なのかケアリなのか、判らなくなる。
君:つまりどうでも良い事。
ほほほ