大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 文法
形式動詞と補助動詞
私:一部の書籍、及び一部のネット情報には、補助動詞は別名が形式動詞、とか、補助動詞(=形式動詞)、という書き方があるが、はなはだ疑問に思う。
君:そう思う理由を一言でお願いね。
私:形式動詞は山田孝雄の「日本語文法学概論 1936」、定義は、実質的な意味を失い、他の語について形式的・補助的に用いられる動詞。補助動詞は橋本進吉・新文典別記上級用・富山房(1935)、定義は、もともと内容語として使用されていた用言が属性概念を表すよりも機能的な役割を果たすようになったもの。
君:似通っていると言えなくもないけれど。
私:山田文法では動詞を実質動詞と形式動詞に二分する。橋本文法では本動詞と補助動詞に二分する。
君:実質動詞は本動詞と同じ意味なら、形式動詞は補助動詞と同じ意味という事になるわね。
私:それが違うんだ。
君:例がいいわよ。
私:山田文法にサ変の概念も形容動詞の概念も無く、これらは形式動詞。橋本文法では動詞・形容動詞の概念があり、動詞の一部が補助動詞。二つの文法が相容れるわけがない。例えば「練習している」「考えている」、山田文法では前者は二つの形式動詞で後者は実質動詞+形式動詞、橋本文法では両例ともに本動詞+補助動詞。
君:確かに補助動詞=形式動詞ではないわね。
私:中等文法は学校文法、期末テストで良い点を取りたければ橋本文法。
君:もっと簡単に総括出来ないかしら。
私:形容動詞は橋本進吉の発明、橋本進吉は学校文法の生みの親。高校生は橋本文法を学び、興味を持った高校生が大学の文学部で山田文法を学べばよい。
君:そもそもが両文法は品詞分類が異なる異質の文法体系なので、補助動詞の別名が形式動詞、という考え方は根本的に誤りですよといいたいのね。
ほほほ