大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム
たいもない((3)
私:飛騨方言「たいもない」は「無茶な」というような意味だが、「美濃ことば飛騨ことば」によれば語源は仏教語「無体」からでは、との事。
君:日常語ではないわね。
私:仏教用語は難しい。「むたい無体・うたい有体」の概念は有部(うぶ)宗、成実(じょうじつ)宗、法相宗などの概念だそうだ。無体とは実体のない事、むたいこくたい、ともいうそうだ。
君:どうやら無体説で決まりね。
私:いや、それでは面白くない。「たいもない」の語源説には「ないがしろ」説というのもある。形動ナリ「ないがしろ」は源氏や枕にもある中古語。これの語源は「なきがしろ」で、イ音便にて「ないがしろ」になった。「なき」は形ク「無し」の連体形、「が」は所有格の格助詞、「しろ代」は物の代わりとするもの(同等のもの)。結局は「無いが代」は「ない事」と同等の意味になる。「無代」の表記であったものが、やがて「無台」の当て字を経て「無体」になり、仏教語と同音同意語になったのでは、とするもの。
君:奇抜な説ね。
私:大言海の「無体」のところにに記載がある。
君:佐七君は大槻文彦命。
ほほほ