大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

たばる下賜(頂戴する)

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私:まずは基本中の基本、現代飛騨方言としては他ラ五「たばる食」と他ラ五「たばる下賜」の二つの動詞がある。今回は後者、他ラ五「たばる下賜」について。敬語のひとつ・尊敬語「あたふ与」の受身形。つまりは、かたじけなくも頂戴する、という意味で、食べる事が可能だ、という可能の意味はない。
君:古語的にはどうなの?つまりは語源は。
私:他ラ五「たばる下賜」の語源は他バ四「たぶ賜」の受身形「たばる」じゃないかな。蛇足ながら四段動詞には「る」、四段以外は「らる」で、奈良・平安時代の助動詞。他動詞から新たなる他動詞が生まれた例。
君:なるほど。古語動詞に於いても、現代語飛騨方言に於いても、共に同音衝突しているのね。
私:要はそういう事。会話の文脈で判断すればよい。例文は、「たばるんじゃが、うたていもんでたばっとくんじゃさ」。意味は、食べようと思えば食べられるが、もったいすぎて食べないで大事に保管しておく。これが瞬時にわかる人は飛騨方言理解度がA級だ。
君:なるほど。逆は有り得ないわね。大切な頂き物だけれど、ええい食べちゃえ、という意味ではないのよね。ほほほ
私:勿論だよ。飛騨の人達でそんな不届きな人っていないでしょ。
君:いらっしゃらないわよね。ほほほ

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