大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 語源
あぐむ(=あきる)
私:例によって飛騨方言千一夜だが、無尽蔵に話題が思い浮かぶわけではない。夕食後のほんのひと時の時間を割く事にしているが、三日連続でアイデアが出なくなったら筆を折ろうと思っている。
君:前置きなんかいいから、飛騨方言「あぐむ(=あきる)」を思い出したのね。
私:その通り。共通語としては必ずと言っていいほど複合動詞の従属成分て用いられる動詞だ。例えば、考えあぐむ・攻めあぐむ、など。つまりは補助用言といってもいいね。ところが、飛騨方言では単独の動詞で用いる事がある。例えば、勉強があぐんでまってどもならん(=どうにもならない)、とか。
君:それはいいから、「あぐむ」の語源をお示しなさいね。
私:おおかたの説としては、自マ四「あぐむ」の語源は「あきうむ厭倦」。これまた二つの和語動詞における複合動詞といってもいいね。
君:あちらこちらの語源学の書籍に記載されていた、という意味ね。
私:まあ、そんなところ。こんな知識が得られたところで、人生は何も変わらない。それでも、今日は背筋の凍るようなお話、という意味合いがある。
君:えっ、どういう事かしら。
私:清水ミチコ(高山市出身)に聞けばわかる。「あぐむ」単独は東京人は絶対に使わない。いいか、東京では絶対に使うな。
君:いっぺんにお里が知れてしまって、田舎者あつかいね。
ほほほ