大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム
まんくり
飛騨方言・まんくり、ですがあれこれ都合をつけること、繰り合わせる事をいいます。ネット検索しましても、情報は皆無です。
小学館日本方言大辞典によりますと、見出しは「まんぐり間繰」で、都合する事、やりくりする事、繰り合わせ、山口、長崎、大分の方言情報があります。語源は従って「ま間」の撥音便+他ラ五「繰る」連用形の複合名詞です。常識的に考えますと、万障繰り合わせる、という言い回しが詰ったことばであろうと筆者なりに考えます。つまりは、まんくりとは、よろずのさしさわり(=万障、ばんしょう)を繰り合わせる事を指し示す言葉です。
福岡・長崎では「計画」の意味「まんぐりが外れた」、あるいは金のやりくり・予算の意味「まんぐりがよい生計が順調だ(対馬)」などの意味です。
「まんくり」の音韻変化は飛騨方言のみのようです。つまり俚言。但し、「もんぐり」の意味は飛騨方言に通じます。即ち、全国共通方言なのですが、古語辞典に同様の字句は見当たりません。つまりは九州あたりと飛騨での孤立発生の語彙のようです。