飛騨方言で、悪ふざけをする、という意味で用いられます。 つまりは、ふざけた事をするという意味はありませんので、むしろいい意味ですら用いる事が有り得ます。 おかしな格好を見て、"いやいや、あくれとるんやさ。"と言えば、わざと人を笑わすためにおかしな格好を しているのですね、という意味で用いられるのです。 おかしな格好をしている人に対する共感、ユーモア精神への尊敬、という意味で用いられ、決して 侮蔑、軽蔑、反感の意味ではありません。 ところが、隣県・福井をみますと、福井方言・あくれる、は腹を立てて文句を言う、ないし大暴れする、という 意味になり、まさに飛騨方言の逆、ふざけた事をするという意味に用いられるようです。 両者ともに"悪れる"とでも書くべき、共通の言葉がその昔あったのでしょう、それが両地域で次第に意味が変化 していったものと考えられます。不思議に思うのは、ならば"悪れる"が古語辞典に載っていたら よさそうなものですが、手元辞書には"あく(悪)れる"は見当たりませんでした。