筆者は地方史家でもなんでもなく、それでも日本人の常識として飛騨の語源を考えるに、飛ぶとか馬とか、あれこれ考えても結論に至らない事くらいは判ります。斐太高校、という固有名詞がある位だから、飛も斐もすべて後世の宛て字なのでしょうよ。問題は、ひだ、という音にあるはずです。平安時代・律令制の時代には、ひだ、と呼ばれていたのでしょうね。東京帝国大学教授上田万年かずとし先生によれば、上代には、ひだではなく、ピダ、と呼ばれていたのでしょうか。
余談はさておき、皆様、果物くだものという言葉と獣けだものという言葉が古語辞典に記載されている事をご存知ですか。早い話が、果物も獣も実に古い言葉、古代和語、つまりは外来語ではなくて縄文人も話していたかもしれない言葉というわけです。
語源辞典というものが幾つか出版されていますし、平安時代に既に和名抄という語源辞典が出版されていたというから、こいつの情報に限る、くだもの、というのは木の物、そしてけだもの、というのは毛のもの、が語源のようです。つまりは木、毛、物、この三つの名詞は縄文人が既に使っていたのでしょうね。昔はイチゴみたいに地面に生える果物は無く、全て木の物だったのでしょうか。
そして、日本語で最も古い言葉、くに、です。万葉集にいくらも出てきますが、祝詞にもでてくる。つまりは縄文人も、くに、と話していた可能性がないでしょうか。
結論を急ぎましょう。飛騨地方は、奈良時代は言うに及ばず古代から、ひだのくに、と呼ばれていたという可能性があると言う事なのですね。そして、だ、と言う言葉ですが、木の物・毛のもの、にある如く古代には、〜の、という接続格の助詞だったのです。つまりは、飛騨国、とは、ひだくに、つまりは、ひのくに、つまりは、卑の国、であったという可能性はないでしょうか。卑弥呼様へ、筆者は実はあれこれ一年近く調査研究しました。しゃみしゃっきり。
おまけ
くだもの=木のもの、ですが話はまだ途中でした。西郷信綱、日本の古代語を探る、集英社新書、によれば、木の語源は、毛、のようです。大地に生える毛、それが木なのです。
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