大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 右大脳半球

右半球コミュニケーション障害とは

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私:脳が正常に働いている限りは、どの部部がどのように働いているのか、などという事は簡単に判るものではない。脳科学の発展は医学の発展、つまりは脳の特定部分の障害のある患者様の研究が端緒となる事が多い。海馬が一次記憶中枢である事が発見されたのも、そのような経過による。
君:先だってまでは、人間の言語というものは左大脳半球の営みによるのであって右大脳半球は実はお休みしている、というお話の流れだったわね。
私:うん。但し、常識的に考えるとわかると思うが、脳は左右対称の臓器なので、それでは右大脳半球は何もやっていないのか・ただただサボっているだけなのか、と言う疑問に対しては、答えは否。簡単に一言で言うと、左大脳半球は論理脳、右大脳半球は情動脳、とそれぞれ呼ばれている。
君:今日は、一見してサボっているように見える右大脳半球の情動とはなにか、というようなお話ね。
私:その通り。まずは以下に結論。
優位・非優位優位半球(左脳)の機能非優位半球(右脳)の機能
言語の核心形式・構造 (Form)機能・文脈 (Use/Function)
障害失語症 (Aphasia)RHCD (右半球コミュニケーション障害)
コミュニケーション辞書的意味の障害社会的・感情的意味の障害
キー概念単語、文法、音韻プロソディ、メタファー、心の理論

君:あらあら、優位・非優位という言葉はやめたほうがいい感じね。非優位半球もとんでもなく大仕事をしているわよ。
私:簡単に言うと、その通り。優位半球の障害では重篤な障害(失語)というものが出るので、つまりは全くと言っていいほどしゃべれなくなるので、つまりは障害が或る日に突然、現れた場合には病状は本人も周囲の人間にも直ぐに判る。ただし、障害と言うものは左右の脳に同じ確率で生ずる。非優位半球の障害が起きても、なかなか気づかれにくいという事もあろうかと思う。
君:右半球コミュニケーション障害 RHCD とは。
私:right hemisphere communication disorder それは以下のようなもの。夫婦で気づきやすい例としては「うちのおとうちゃん、最近、なんか変、人が変わったというか、話していてまるで夫婦の会話になっていなくて」と奥様が夫君の病状に気づく事。
君:今回は右半球コミュニケーション障害について語ろうと思った理由は。
私:世界の第一人者は Elliott D. Ross, MDかな。今も活発に執筆しておられる。オンゴーイングの研究だ。方言学は言語学の下位分類であり、一応は当サイトしても言語の根本的な仕組み程度はサラリとご説明していたほうがいいと思ってね。
君:誰もそうだと思うけれど、年を取ると言葉がすっと出て来なくなるわね。
私:その考えが実はよくないんだよ。まあ、びっくりしないでよく聞いてくれ。そもそもが人間は歳と共に髪は白くなるし、歯は悪くなるし、脳みそも老化する。ただし、自然の営みなので放っておくしかない、と考えない事だ。まずは神経科医師、つまりは脳の専門家によく相談する事だ。最近の流行の言葉としては「物忘れ外来」。
君:「物忘れ外来」というと敷居が低くなるわね。
私:重症な患者様は精神科へどうぞ、という事になるが、これはハードルが高くなってしまうね。
君:心療内科はどうかしら。
私:私が問題としているのは心の問題・心の悩みではない。脳の器質的障害の事を言っているのであって、CT/fMRI/PET などの画像診断学は必須。
君:心は画像診断学では暴く事が出来ないわね。
私:そんな事はない。情動の座、扁桃核・大脳辺縁系の活動状態は画像として確認できる。古典的手法としては脳波、てんかんは子供の病気と思われがちだが、実は高発年齢は老人。その人の言動が何となくおかしければ、てんかんなども疑う必要がある。
君:まずは「物忘れ外来」ね。 ほほほ

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