大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 左大脳半球優位

左利きと言語中枢

戻る

私:人間の脳は左右対称なので、いわばジェット機に例えたら双発エンジン。特に運動に関しては、右手足は左の運動野が、左手足は右の運動野が、それぞれ役割を果たしている。歩く事とか、人間の大抵の動作は左右対称的に行われるので、合目的的というか、動物の左右対称性という哲学的な意味を持っている。
君:そのほうが移動に関して断然、有利ね。それが飛騨方言と関係どう関係あるの。
私:ない、と言ったほうがいいかな。
君:からかわないでよ。
私:いやいや、からかってはいない。実は哲学的な意味がある。言語とはなんぞや、という命題を論じているんだよ。飛騨方言を話す舌の動きに左右差があると思うかい。
君:そうね。発声器官(舌、口唇、喉頭)すべて対象の動きで、これは人類の全言語に通じるわね。
私:それどころか人間は皆、ステレオ音楽を楽しんでいる。聴覚も左右対称性がある。動物に共通。これはつまり聞き言葉の飛騨方言の世界の話だ。そんな人間だが、言語野だけは大脳半球の片方にしかない。せっかくの双発エンジンのジェット機なのに、どうして右のエンジンをストップさせて飛行するのだろう、という事には誰もが疑問を抱くだろう。
君:言語の左大脳半球優位とは、ジェット機に例えたら実はもしかして右のエンジンを完全にストップしているという意味では無くて、出力を落としているという意味かしら。
私:その通り。そして話を更にややこしくするのが、右利き・左利き問題。人間と言う動物はほとんどの運動を左右対称で行うが、大半の人間には利き手というものがある。
君:ややこしい話を一言で説明してね。
私:簡単に言うと、以下の通り。
利き手左半球優位(%)右半球優位(%)両側性優位(%)
右利き約 96%約 4%非常に稀
左利き約 70%約 15%約 15%

君:もっと簡単に説明できないかしら。
私:ああ。二つある。ひとつは、人間の大半は右利きで左大脳半球優位、つまりは折角の双発機なのに双発エンジンで飛ぶ事は皆無に近い。その一方で、数百人に一人だが、左利きで両側性優位という(すごい)人間がいる。
君:あくまでも言語野の laterality という事であり、頭の良し悪しとは関係ないわね。
私:あれこれ研究はあるが、諸説がある、という事にしておこう。両側性優位とは「左右の脳を効率よく使用している、所謂、文字通りの言語野の双発エンジン」という事なので、言語処理の点で有利である事は間違いなさそう。失語が生じにくい。逆に、右利きの人間は優位脳に脳梗塞が生ずると失語という明らかな症状が出現する。
君:上表から明らか、つまりは左利き人間は失語になる確率が低いというわけね。 ほほほ

ページ先頭に戻る