大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

foxp2 protein structure

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私:表題のタンパク質だが、方言学どころか、国語学とも完全に逸脱していて申し訳ない。ご興味あるかただけどうぞ。
君:言語遺伝子 foxp2 が作るたんぱく質のお話ね。
私:要はそういう事。この言語遺伝子は英国の或る家系で、世代をまたいで言語障害が生じた人達の遺伝子診断が端緒となってみつかり、話題になった。先ほどはタンパク質構造が気になり、サイトを発見。https://www.uniprot.org/uniprotkb/O15409/feature-viewer#structure 特に真ん中あたりのポリゴンに注目あれ。
君:幾つもの糸くずがこんがらがったて塊になったような形ね。こんなものの何が面白いのかしら。
私:これは数学でいう所の幾何学だな。その前に、生物学のセントラルドグマ、細胞核の第7染色体に foxp2 gene があり、この遺伝子情報が作るたんぱく質の三次元構造を今回はテーマとしている。要は foxp2 gene の名前の由来だが fork-head box protein P2タンパク質、つまりタンパク質構造から来た名前。このたんぱく質が糸くずのように見えるのも無理はない。4つのαヘリックスと3つのβシート、および2つの wing 領域(3つ目のβシートを挟むように配置されたループ)からなるDNA結合領域であるfork-headドメイン(あるいはfork-head box/winged-helix (FOX)ドメイン)という基本構造をもつ。
君:非常に複雑な構造という事は、非常に複雑な機能を有するという事なのね。
私:まさにその通り。然も大脳皮質、海馬、偏桃体、大脳基底核等々、複数の脳部位で遺伝子発現する。
君:つまり、それらの部位でこのたんぱく質が活躍しているという事ね。
私:それどころじゃなくて、ヒトはじめ、齧歯類や鳥類にも存在する遺伝子。小鳥がさえずる事が出来るのはこの遺伝子のおかげ、とか、いろんな研究がある。上記の英国家系ではFOXP2配列の553番目のアミノ酸がアルギニンからヒスチジンに変わっていた。
君:なるほど、たった一個のアミノ酸の変異で言語障害が生じてしまうのね。
私:この遺伝子及びタンパク質については人種差は確認されていない。
君:つまり他の生物との差はあるのね。
私:ああ。
君:ネアンデルタール人との差は。
私:無い。
君:この一つの遺伝子・蛋白で人間の言語機能が説明できるわけでもないのよね。
私:その通り。foxp2 gene の発見は脳の言語機能の理解の端緒に過ぎない。
君:今後も沢山みつかるわね。 ほほほ

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