大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム アイヌ語

アイヌ語(中級コース)

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私:今日は古代の飛騨方言が実はアイヌ語だったというお話を。
君:いやだ。そんな決めつけは良くないわよ。若しかして、とうとうネタ切れね。
私:いや、そうではない。最新のDNA解析などを交えて、当記事の発信2025年の時点でここまでわかっちゃいました、という記事です。
君:つまりは最新の知見という事かしら。ワオ
私:そう。金田一京助先生がお知りになったら、泣いてお喜びになった事だろう。やはり彼は偉大な学者だった。
君:先生は東大教授でアイヌ語の研究に生涯を捧げたおかたよね。若しかして、先生の著書を読み始めたという事かしら。
私:あなた、正気ですか。僕にそんな才能があるわけないでしょ。でも凄い人だったんだなあ、と思います。
君:どんな事が凄いのかしら。一言で表現できるかしら。
私:勿論だよ。先生の凄い事は、アイヌ人が実は日本人である事を見抜いていらっしゃったという事。つまりは古代日本語ロマンに搔き立てられてアイヌ語にのめり込んでおしまいになったに違いない。
君:結論は。一言でお願いね。
私:とても簡単。大和言葉とアイヌ語は全くの別物。なんら関係はない。
君:それじゃあ古代日本語を見つけたという事にはならないのじゃないかしら。
私:それが皮相な考えと言うものだ。ところで、アイヌ人、という言葉で、一般の人々が思い浮かべるイメージは。
君:北方系ね。オホーツク人とか、カムチャッカ半島から南下してきたとか。樺太に太古から住んでいた人々が南下してきたとか。
私:それじゃあ、東北、特に青森県などにアイヌ人は住んでいた。これはどう説明できますか。
君:勇気を奮って津軽海峡を舟を漕いで南下したのね。
私:日本人の一般的な印象はそんなところだな。更には、極端な妄想となると、身長が高くて、おまけに目が青くて白人系で、ロシア人に近い、とかね。以上は全てが間違いです。
君:アイヌ人はロシア人、というのは間違いだわよね。
私:本日の大事な結論、南下説も間違いです。
君:えっ、若しかして東北のアイヌ人が北海道に移り住んだという事なの。
私:まさにその通り。次世代シークェンサーという技術により人類の全ゲノム解析が簡単になった。現代人は勿論、遺跡出土の人骨のDNAも片っ端から調べられる時代に突入した。実は南方起源の縄文人は津軽海峡を越え、北海道全土に散らばるどころか、国後島・利尻・礼文島に散らばった。縄文遺跡が見つかっている。人骨DNAは全て縄文人パターン。つまりはアイヌ人は縄文人の直接の末裔、つまりは日本人、という事がゲノム解析で証明されたのがつい最近です。
君:なるほど。DNAという遺伝物質が見つかる前に金田一先生はアイヌ人が日本人であろう、と目星をつけていらっしゃったのね。
私:まさにその通り。やがて渡来人、つまりは弥生人が大陸からやってきて、遂には大和言葉を作った。アイヌ文化が成立したのが12世紀、函館の松前藩がアイヌと対峙して交易が始まったのが江戸時代。言葉が通じない、というたったそれだけの理由による「アイヌは外国人」という偏見の始まりというわけだ。ところでアイヌ語にはバリエーションがありますか。
君:わからないわ。
私:実はアイヌ語はひとつの言語ではない。村々で言葉が違う。つまりはアイヌ諸言語とでも呼ぶべきもの。理由はなぜ。
君:それもわからないわ。
私:答えは簡単、アイヌは中央集権国家ではなかったから。大和朝廷との決定的な違いだった。それが言語にも表れたという事。
君:ははあ、わかったわ。畿内に大和朝廷が成立し、徐々に全国制覇を成し遂げた。飛騨の太古に住んていた縄文人はアイヌ人であり、大和朝廷に言語ごと滅ぼされたのでは、という論法ね。
私:当たらずと言えども遠からず。滅亡というよりは同化という事だったのかと思う。飛騨には弥生遺跡がほとんとみつからず、直接、古墳文化に突入する。このような文化を「続・縄文文化」という。北海道アイヌも続・縄文文化。つまりは、北海道と古代の飛騨にはこのような強烈な同類項が存在する、と言うのが今日の二つ目の結論。
君:その半面では、アイヌ語は伝承されて金田一先生のような研究者が現れて救われた面もあるけれど、飛騨の古代の言葉は跡形もなく消滅してしまったのでは、という佐七説ね。 ほほほ

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