大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 方言学

対格属格交替とは

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私:表題について。これは言語学の命題でもあるし、方言学の命題でもある。
君:何を訳の分からない事を。いいから、例文を示してね。
私:うん。例えば「クマを退治する方法」「クマの退治方法」、両者は日本語としては正しい。
君:「クマを」が対格で、「クマの」が属格ね。
私:そう。日本語には格表現がある。膠着語たる日本語は格助詞によって、これを表現する。対格属格交替とは「クマの退治する方法」という言い方。
君:そんなの文法的に間違っていて日本語になっていないわよ。
私:ところが、地方によっては、或いは世代によってはこれで良しとなる事がある、という事。つまりは、これは方言問題。
君:まあね。そんなヘンテコリンな言い方が通じる集団もある、という事ね。飛騨地方はそうじゃないわよね。
私:わからない。僕は言わないが、死んだばあ様が言っていたような気がする。
君:他にも例はないかしら。
私:「ゴミの捨て方」「ごみを捨てる方法」、両者は正しいが、「ゴミの捨てる方法」という方言の言い回しがある。この例文が幾つかの論文にみつかった。
君:暇な人達ね。
私:そう言えなくもないね。言語学の命題に敷衍するとなると、日本語では一部の地域の方言、英語にはこのよう言い方は存在せず、スラブ系の言語には一般的な言い方として存在しているそうだ。生成文法的には各国語に翻訳する場合には国別コードが必要だね。何のことはない、直接修飾と間接修飾の問題。つまりは間接修飾を許すのが対格属格交替。間接修飾は他の語句を介したり、或いは複数の文節が連なる「修飾語」となったりして、機能する。
君:対格属格交替の逆は真ならす。「彼の食べたパン」は合格だけれど、「彼を食べたパン」はアウトね。 ほほほ

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